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「洗車機で愛車を洗うと傷がついてしまう!」

はホント?ウソ?

2021.08.10

ウォッシュパス

あなたはガソリンスタンドで洗車をする人ですか?

手軽に、しかもスピーディーに愛車をキレイにできる洗車機。
手洗い洗車のように、時間や体力をかけなくて済むのがセルフ洗車機のメリットですが、「洗車機で洗うと車に傷がつく」という噂を信じ、利用をためらっている方も大勢おられるはずです。

楽チンなのは良いけれど大切な愛車に傷がついては困りもの。
そこで今回は「洗車機で洗うと傷がついてしまう!」という噂はホントなのかウソなのか、洗車機のことを良く知る元ガソリンスタンド店長の筆者が、その真実に迫ってまいります。

01 現在の洗車機は傷が入りにくいように改良されている

現在の洗車機は傷が入りにくいように改良されている 結論から言うと、洗車機で洗うと傷がつくという噂は「3割ホントで7割ウソ」。
改良に改良を重ねた「最新鋭の洗車機」を「正しい方法」で使用した場合、素人目でこれとわかる傷が入ってしまう心配はほとんどありません。
反対に、硬いナイロンやプラスチック製のブラシを使用していた旧式の洗車機の場合、金属でひっかいたときに入る傷ほど深くはありませんが、ごく浅い洗車傷が入ってしまうことがありました。
しかし、現在ガソリンスタンドやコイン洗車場などに設置されている多くの洗車機には、ナイロンやプラスチックより格段に柔らかく吸水性も優れた、布製やスポンジ製のブラシが採用されています。
また、最新鋭の洗車機は対象の車両形状を読み取るセンサーの感度や、ブラシを押し当てる圧力や回転数・回転方向の制御能力が向上し、ブラシの自動洗浄機能が加わったり、使用するケミカルのリンスコントロール(※)もUPしています。
つまり、「洗車機で洗うと傷がつく」という噂は過去のもの、しかし条件によっては最新鋭の洗車機を使っても傷がついてしまう可能性があるため、「3割ホントで7割ウソ」という結論を述べたのです。

※リンスコントロール:ブラシが当たるボディ面をコーティングし摩擦から保護する能力

02 洗車機との接触などによる傷・破損事故も激減

筆者がガソリンスタンドで勤めていた頃、今から10年以上前の話になりますが、セルフ洗車機を使用したお客様から「サイドミラーが壊れた!」とか、「バンパーに傷が入った!」などといったクレームをお受けすることが稀にありました。
昔の洗車機は、車の形状を把握するセンサーの能力が現在より劣っていたため、

  • サイドミラー(特にワンボックス・トラック用やフェンダーミラー)
  • エアロバンパーやウィング
  • 取り外しや収納ができないアンテナ
  • その他キャリーなどの付属品
などが付属している場合、ブラシもしくは洗車機と接触し破損する事故が発生していました。
もちろん、そのような事態を見越して各洗車機には、付属品を申告するボタンが今も昔も付いており、事前にそれを押せば当該付属品を避けて洗車するよう設計されていますが、慣れないユーザーの中にはうっかり押し忘れてしまう方もチラホラ。
その結果、洗車機とクルマの接触事故は絶えなかったのですが、センサーの進化により、仮にボタンを押し忘れたとしても、洗車機が付属品の存在を察知し、自動的に避け洗車するようになっため、この手の事故発生は飛躍的に減少しました。

03 砂やホコリ、ごみなどの異物が付いていると傷が入りやすい

砂やホコリ、ごみなどの異物が付いていると傷が入りやすいここまで述べてきたように、現在広く普及している洗車機で車に激しい洗車傷がつく心配はほどんどありませんが、車体に粒子状の砂やホコリ、ごみなどの異物が付いたままの状態で洗車機を使用した場合、細かい傷がついてしまう可能性が高くなります。
例の噂が「3割ホント」といった理由はまさしくコレ、春にピークを迎える黄砂や花粉、雨に含まれている塩や空気中を舞うホコリのなど、微細ながら粒子状をしている物体が塗装面に付いたままブラシで擦ると、細かい線傷がついてしまうのです。
この洗車傷がついてしまうメカニズムは洗車機洗車も手洗いも同じ、ですから水を十分にかけながら車体表面の砂やホコリを落とす、「予備洗い」を事前に行うことが大切になってきます。
また、予備洗浄をしっかりしても、車体に触れる洗車ブラシなどが砂やホコリで汚れていると、同じ理由で傷がつきかねませんが、最新の洗車機は定期的にブラシを自動洗浄する機能が備わっているため比較的安心です。
一方、手洗い洗車の場合はユーザー自身がブラシなどを常時清潔に保っておく必要があるうえ、実は手洗いの方が洗車機より車体を擦る力が強くしかも不規則であるため、砂やホコリが残っていると洗車機以上に深く、目立つ傷がついてしまうケースもあります。

04 まとめ

今回解説したように、たっぷり水を使って少し念入りに予備洗浄で事前に砂やホコリを取り除いてあげれば、「3割」と述べた洗車機で愛車に傷が入る確率を、限りなくゼロに近づけることができます。
しかも、洗車機は年々どんどん進化しており、同じ条件なら手洗い洗車よりむしろ傷はつきにくくなっていますから、「洗車機を使うと車に傷がつく」なんて古い噂に惑わされることなく、手軽でスピーディーな洗車機洗車を是非一度試してみてください。

進化した洗車機について

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